この度、作業場を一つ増やすことにした。
元々は東京で模型を作っていたのだが、東京ではウルサイ電動工具の使用はもちろん、ちょっとシンナーを使用しただけマンション管理会社から臭いの苦情を頂いてしまう。
さすがに他人様から苦情を頂くほど迷惑をかけるのはイカンだろうということで、今は製作の現場を完全に茨城へ移してしまった。
茨城の作業場は周辺環境が良い。
隣が中学校だから子供の声でいつも騒がしいのだが、そのおかげでウルサイ電動工具も夜中以外は気兼ねなく使えるし、漂うシンナーの臭いだって不良中学生に罪を擦り付けられるのだ。
「でも田舎は流通が不便では?」
そう思われるかもしれないが、東京にしかない必要な材料というのは意外と少ないから、東京に行った時にでも買い足せば良い。
なんだったら通販で購入しても、送料などは些細なものだ。
更に私の作業場は北関東最大の資材屋も近く、車を使えば一度に大量の材料を搬送できる。
作業で日常的に必要になる接着剤やパテや木材といったものを業務用サイズで大量に安く買って運べるという利点は、東京でしか手に入らない一部の材料の不足というデメリットを補うもので、もはや東京で模型製作をするよりも利便性が優れているといえるだろう。
そういう快適な製作環境なのだけれども、作る規模が年々大きくなっていくのに際して大型電動工具を導入していったら茨城の作業場も手狭になってきた。
「うーん、なんとかしないと重量で床が抜けてしまうかもしれん」
アレコレと打開策を考えていたら、そういえば何年か前から作品の保管倉庫として借りているガレージがあったな~ということを思い出した。
作品の保管倉庫として借りているガレージだが、実のところ私は保管倉庫として使用していない。
なぜならば、このガレージにはある欠点があったのだ。
それは雨の日には多少の湿気が篭るという欠点である。
私の作品は紙や木や鉄で出来ているので、湿気でヨレヨレになったり、カビが生えたり、錆が発生しては台無しになってしまう。
だから、とてもじゃないが作品の保管は出来ない。
作品撮影の折にスタジオとして使うくらいで遊ばせていたのだ。
「何も雨漏りがするわけではないし、作品は無理だけど大型の電動工具を置くのは問題ないだろう。ガレージを第2の作業場として使えば、今の作業場も少しはスッキリするんじゃないだろうか」
そして写真が現状のガレージである。
まだ清掃をしていないのでホコリ塗れでかなり汚いが、電源もあるので十分に作業場として使えるだろう。
夏場にシャッターを開放して風を通し、ペール缶の椅子でも腰掛けながらノンビリ作業するのは、きっと気持ちが良いに違いない。
これからも時々、ガレージの状況を報告していこうと思う。
